創業90年の老舗玩具メーカーが開発した「かるた読み上げアプリ」

今年で創業90年を迎える銀鳥産業は、知育玩具や文具など子ども向けに特化した商品を取り扱う老舗企業。電子機器を使わず、手触りのある商品を送り出してきた銀鳥産業が、今年8月にかるたを読み上げるスマホアプリをリリースする。開発に至った経緯と商品にこめられた想いについて伺った。

■親子を取り巻く状況の変化に合わせ、ゼロからのスタート。

— アプリという新しい分野に進んだ、きっかけをお聞かせ下さい。

最近はスマホを持たれている親子連れを多く見かけます。知育アプリやゲームで遊ばせるなどお子さんが使われることもあり、スマートフォンとアプリの存在が受け入れられている現状があります。当社も子供向けの商品を扱っていますから、できることがあるのではないかと思いました。

企画が持ち上がったのは2013年の夏です。アプリを使えば商品の幅が広がるのではないか思い、かるたに着目しました。かるたの内容を読み上げるだけなら、タッチペンなど他の選択肢もあるのですが、アプリなら手軽に低価格で提供できると考えたんです。周囲にアプリのアイデアを話してみると、特にお子さんを持つ親御さんには「そういうアプリがあったらいいよね」と言っていただけました。

— 社内の反応はいかがでしたか?

当社はアナログな会社なので(笑)当時は今ほどスマホを持っている方が多くなく、「子どもをほったらかしにしそう」などネガティブな印象があったようです。アプリの画面案を作り、スライドショーで動かして説明するなどして、アプリのイメージを持ってもらいました。当社でアプリを作ること自体、ゼロからのスタートなので、とても大きな変化だったと思います。

■かるたを身近に感じてもらう工夫も

— 実際にはどのようなアプリなのでしょうか

当社には5種類のかるたがありまして、そのそれぞれに「読み上げアプリ」を作成しました。

せいかつかるた(せいかつかるたのスクリーンショット)
左:アプリのタイトル画面 右:読み上げ中の画面

「よみあげ」では、かるたの読み札を読み上げます。「つぎ」をタップするとランダムで次の読み札を読み、44枚全てを読み上げるまで続きます。小さいお子さんや初めて遊ぶお子さんのために「もう一回聞く」というボタンも用意しました。お子さんでも操作しやすいように、「つぎ」などのボタンを大きく、操作もシンプルにするよう心がけています。

えふだをみる(絵札鑑賞画面のスクリーンショット)
「えふだをみる」では絵札を確認できる

「えふだをみる」ではかるたの絵札を1枚ずつ確認することができます。かるたが手元に無い場合でも、ひらがなを見てお勉強ができるようになっています。かるたを身近に楽しんでもらえたらいいですね。

犬棒かるた

(犬棒かるたの絵札と解説のスクリーンショット)
左:「犬棒かるた」の絵札 右:ことわざの解説画面

ことわざの『犬棒かるた』や、『日本昔話かるた』では、絵札の他にことわざの解説や昔話のあらすじが収録されています。遊び要素と学びの両方ができる商品というのが当社のコンセプトですので、アプリでも親御さんとお子さんのコミュニケーションが図れるよう設計しました。

アプリ本体は無料です。無料版で絵札は「あ~こ」まで見ることができます。240円のアプリ内課金を行うと、全ての絵札が見られるようになります。

日本昔話かるた
「まなびっこ かるたシリーズ(日本昔話かるた)」商品写真

■アプリでかるたの楽しみをプラス。遊びと学びの範囲を広げられたら。

— アプリが今までの商品を置き換えるのではなく、新しい楽しみ方を加えているんですね。

そうですね。やはり商品が前提にあって、それになにかプラスして商品自体の遊びと学びの範囲を広げられたらと考えています。ゲームだけ作るのではなく、あくまで商品が軸になる感じですね。

窪田紗織さん

お話を伺った商品部の窪田さん

— 特に気をつけた点、苦労された点などありますでしょうか。

本当にゼロからのスタートだったので……。他の知育アプリをダウンロードして試すなど、研究もしました。あとは、当社の商品の雰囲気といいますか、親しみやすさが出るように心がけています。かるたを読み上げる声優さんの選出にも関わりました。44枚ずっと聞いても疲れない心地よさがあって、元気でかわいい感じの声の方を選ばせていただいています。

— これからの展望などありましたらお聞かせください

音声とかるた、という組み合わせができたので、この方向で音と絵合わせカードの組み合わせもできそうですし、今回のアプリをリリースして、お客様からご意見・ご要望などあれば反映していきたいと思っています。
スマートフォンにはまだたくさんの機能があります。お子さんがカメラで撮影したり、声を録音したりなど、いろんな可能性を試せたらいいですね

■「かるた読み上げアプリ」の概要

名称かるた読み上げアプリ
対応商品まなびっこ かるたシリーズ(せいかつ・犬棒・日本昔話・なぞなぞ・世界の童話)
リリース日2015年8月3日(予定)
販売料金無料(一部アプリ内課金あり)
対応OSiOS7.0以降、Android4.0以降

■会社概要

商号銀鳥産業株式会社
所在地〒460‐8693 愛知県名古屋市中区大須3-1-80
代表者代表取締役社長 西村 友秀
設立1947年5月(創業1925年7月)
事業内容文房具(事務用品、学習用品、教育用品、知育玩具)などの企画販売
資本金3,000万円
URLhttp://www.gincho.co.jp/

【本商品・アプリに関するお問い合わせ先】
銀鳥産業株式会社
Tel:03-3844-1836

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